大きな蟻(10/7)

寝る前にちょっとだけ考えごと。
諦める、負ける、逃げる、そういう世の中ではダメと言われていることに興味がある。これまで生き抜くために、そっちの方を選択してきたように思うから余計に。他人事じゃない。小中高はいわゆるスクールカースト的に「負け」を経験しているし、大学では嫌そうな集まりからは逃げていた(お酒が弱いと嫌な集まりも結構あった)。そして、おれは何をやってもダメだ...という根拠のない自己への諦めと諦めを繋ぎながらなんとかこの歳になっている、という弱々っぷり。それなりに金のある家庭に育ち高等教育を受けているはずなのにそうなっている。

そういうのって世間的には「ガッツがねえ!」で片付けられがちなのだけれど、むしろその逃げや諦めはなんとか生き抜くために編み出した自分なりの処世術でもあるわけであまりバカにできないと思う。人間生きていれば必ずどこかで挫折がある。どんな社会的成功者も病に罹ったり、身近な人を亡くしたりと勝ち越せない不幸が起こる。それに対してどうするかと言えば、受容すること=諦めの段階がある。つまり、諦めの処世術は誰にとっても必要なものだ。なのに、それを世間は見てみぬふりをしている。弱いから強くなれよ、と一言で片付ける。それは間違っている。

という感じでそういうこともいつか書きたい。フェミニズムにも通づる点があるんじゃないかなと思う。男性主義的なもの、デカくて強いもの至上主義からの脱却というのはすべての人間(特に男性)にとっての命題であるように思うから。こういうテーマを個人的な語りとして書いて、読まれたらいいな、と思った。寝る前の備忘録。