大きな蟻(8/10)

日記って油断すると食べ物の話ばかりになる。夜にハロハロを食べた。実家に住んでいた頃、最寄りのコンビニはファミマで、その次に近いのはミニストップだった。小学生のときはまだ父親が早めに帰ってくることがあって、そういう時は必ずハロハロやソフトクリームなんかを買ってきてもらうのだった。普段食べないから、それがたまらなく嬉しかった。
父親は夕食を食べた後、なぜかカップ焼きそばを食べる時があった。当時30台半とかだから、なんとなく分かるような気もするけれど。そのときに焼きそばを一口だけもらうのも好きだった。それはそれは特別なおいしさだった。

私はいまでも時々ハロハロを食べ、「ハロハロの味だなぁ」と思う。昔はもう少し浮かれたような、夏の始まりのような非日常の味がしていた。いまは財布の中の375円の味がする。歳をとって良かったと思うけど、良くないこともあるものだ。
にしてもハロハロっていう名前にはどんな意味があるんだろう。それは昔も今も変わらずわかっていない。