大きな蟻(6/16)

次の日に書いてるけど、ほぼ記憶がない。同じ場所で同じような仕事してるからだろうか。あ、でも仕事が忙しかったのを覚えている。

そうだ、確か一日中赤字修正をしていた。4、5時間くらい。単純作業なので、記憶がなくともしょうがない気がする。作り置きの水出しコーヒーが切れてたから、コンビニのアイスコーヒーを買ってきて飲んでたような。昼は何食べたっけ。いや、食べてない。なるべく早く赤字を直さなきゃいけなくて昼休み返上で働いた。全て終わってから、サンダルひっかけてコンビニに行った。からあげクンガルボを買って、公園で食べたのか。阿佐ヶ谷って意外と公園がないので、見つけた時はちょっと意外だった。細長くて大した遊具もないくせに、「阿佐ヶ谷中央公園」を名乗っていた。あと、そうだ。1点重版作業をしてるのでそれの手配のメールを送った。気がつくと仕事の大半は連絡で終わってる。たぶん、偉くなればなるほど連絡とか手配してるだけで仕事終わるんだろうな。「将来管理職にするぞ」と上司に言われているが、偉くなりたいとはあまり思えない。権力も金もそんなに要らない。父は権力と金の人だった。そうじゃない。何もなくても生きていけるのが一番偉い。いまはちょっとだけ生活が厳しいので、もう少しお金が欲しいが、あと年収が100万円増えたら一生言うことはないだろう。

恋人は「東京で女の子が一人暮らしをして生きてくのは本当に大変だ」と時折言っている。男女関係ないのでは...? とは一瞬思いつつも、全然頷ける話だ。
僕の家は家賃5.5万円だけど、セキュリティーはザル物件だ。ちゃんとしたセキュリティーのある所に住もうと思ったら、家賃は2万円は上がるだろう。なんでセキュリティーのあるところに住むかというと、現実に女性の方がストーカーや暴力被害を受けるリスクが高いからだ。
つまり、社会に非対称な脅威があるから女性だけ生活コストが上がってしまう。化粧や脱毛もそうかもしれない。楽しんでやっている人もいるとは思うが、できればやりたくない人・環境から刷り込まれてる人もたくさんいる。
恋人が言いたいのは「男性に比べて、女性の方が相対的に貧困なのではないか」ということだと解釈し、僕はこれには同意する。

僕がこう思ったからと言って、世界が変わるわけではない。それでも、よく話したり考えたりし続ける。僕が有名人になる可能性もあるし、そうでなくても話すことで人に伝えられる。
人に伝わった思想は振動し、世界にそのエネルギーが伝わるんじゃないか、と思いつつ今日も日記を書く。