2023.12.1

2週間もあいてしまった。TOKYO ART BOOK FAIRがあったり、色んな人とお茶したりして、結構人に会っていた。今週その波が終わって、基本的に1人で過ごしていたのだけど、そうすると今度は過眠気味になっていった。午後に起きるのは当たり前で、毎日十何時間と眠った。本当に参っている。寝付きがいいのは幸いだけど、こうも毎日寝すぎているとちょっと問題だなーと思う。仕事へのやる気もあまり出なくて、取り掛かるのが遅くなっていった。仕事の分量が少ない時期で本当によかった。とはいえ、仕事以外のやるべきことを先延ばしにしていて、業務委託の仕事も11月で終わるので、いやはや次はどうしようかと思っている。とにかく日記は再開しようと思って、また書き始めている。何度でも言うが、書くことは健康にいい。

 

おととい、友人Hさんと電話をしていて、何か目標を決めてそれができたらお祝いをするといいんじゃないかという話になった。お祝いとは、具体的に言うとソワリンに乗るということだ(私もHさんもしばらくディズニーシーに行っていないことが判明した)。うん、それで私は来年こそどこか出版社から装丁の仕事を受けることを目標にしたのだった。うまくいくかな、どうかな。分からないけれど、目標は掲げておくにこしたことはない。私はいつだって本のデザインの仕事がしたい。だから、それを言っていこうと思った。

 

何をどうしたらいいのか、ドトールで途方に暮れている。ちゃんと考えれば、あれとこれとそれをやったら現実的にいいね!って分かっている。でもなんとなく、どれもが茫洋としていて、手にとって見てみても、あまり確かなものだと思えない。だから、人から頼んでもらった仕事をして、こうやって日記書いて、書店にZINEを置いてもらうメールしたり、ばたばたしている。さらに『サタデーフィクション』という映画を観ることを急に決めた。どうしようもないのである。人生、歯車が噛み合ってちゃんと動いている時間なんてそう多くはない。大抵はうまく噛み合わなかったり、すべっていったり、手に負えない。誰かに調整してもらえたらいいんだけどな、そううまくもいかない。

2023.11.18

なんというか、日記というものはだいたい一日の終りか次の日あたりに書くもので、そうすると現在進行系の話がしづらい。しかし実際には書きたいことはそのときどきの状況だったりするわけで、今日の分はその調整用にしてもいいと勝手に決めた。

 

今週は毎日人と会ってお茶をしていて、それがうれしいと感じている。私は結構体調の波があるので、そういう風に思えるのは珍しいことだ。大抵は人と会って疲れて次の日寝込んだり、予定をキャンセルしてもらったりする。でも、文学フリマを経てからそういう身体の重い部分がある程度取れたような感じがあって、人に会うのもそこまで恐怖を感じない。むしろ、その人とはどんな話ができるんだろう、とわくわくする。

その一方で、今週は確実に過眠気味であり、気がつくと寝てしまって、そのまま昼まで起きないということが多かった。一番ひどい日は15時に目が覚めたりして、仕事をキープしていくのが精一杯だった。躁うつ的な傾向から言えば、これはうつ的な反応なのだけれど、気分は確実に躁気味(でも行ききらないように抑えている)。このちょっとした矛盾みたいなものはどういうことなのか考えている。一つは、文学フリマ前の二週間に寝ずに無理をした反動が来ているかもしれない、ということ。何にせよ、生活リズムを安定させることがめちゃくちゃ大事だよな〜とは思うのです。

 

人と会って話していると、自分の輪郭が分かってくる感じがある。私が話したことが反響して返ってくる。あるいは、私の書いた文章の感想を言ってもらえる。そうしてはじめて、私の思考やその記録としての文章がどういうものなのか分かるような気がするんだ。中高生のときには極端にコミュニケーションを避けていたのだけれど、そのせいで、コミュニケーションの効能が分からないまま大人になったような気がしていた。私の母はコミュ障だったといまでは思うし、私自身としても人と会うことは怖いことだという刷り込みがあったんだと思う。いまでもある。でも、その向こう側に他者と触れ合うことでしか得られない、ギュッと詰まった体験や収穫物がたくさんあるのだなあと実感している。もう28歳なのにね。

 

ついつい「友だちが少ないんだよ」という話をしてしまうんだけど、実はそんなことはないんだと思う。そう思いたいだけなんだ。少なく見積もっておけば、人に会わなくていい口実になる。実際に、多くの人と関係を維持していくのに苦手意識はあるけれど、でもそれは友人が少ないということではなくって、ただいるけど会ってないだけなのだ。別に会わなくたっていい。必要になればその時が来る。

 

そういう風にまったく思えたこともなかったんだけど、書いていると自然と思考がドライブしていって、そういう言葉が出てくる。すごく不思議なことだ。書き言葉のほうから私のほうにすり寄ってきて、新しさのほうへ導かれるような感じがする。

 

今日は夜から専門の友人たちとバスケをした。初参加の人もいて、最初は物怖じしていたけど、ディフェンスの才能があったりして、いくつも発見があった。身体を動かすのは楽しい。私は経験者なのについつい本気になってしまうのでいい加減にしたいなあと毎度反省している。終わってから中華料理屋へ。11人でご飯を食べた。みんな楽しそうにしていたし、私もよく笑った。元気なときはみんなのことちゃんと愛おしいと思える。もし会うのが億劫だったら、それは元気がないからなんだ。もっと元気のなさという状態のせいにしてしまって、自分から遠ざけていいのだと思う。

 

帰ってきてからはzineのデザインと入稿をしないとヤバい、と思ったので徹夜で作業をした。もう来週末にはTABFがあるのに、オリジナルのzineがまったくできていない。写真を並べ、巻末にエッセイを一本書いてから、タイトルは迷って、『BLUE RELATIVES』という風に名付けた。スナップした木の写真を、青一色で刷って冊子にしてもらう。私の「名」と「血」への反骨心で作ってみた。TABFは木曜からだけど、モノは金曜に届く。金曜は店番があるので、なんとか間に合うといいな。まだ仕上げの工程が残っている。50冊刷ったので1年くらいかけてゆっくり売れたらいい。

2023.11.17

夜にデザインしたzineの打ち上げ。編集長や、執筆者の方々に落ち着いて会うことができた。みんな良い人で話もすごくしやすい、開かれている感じがする。たぶんみんなある程度話す仕事をしているからで、私が「ポッドキャストとかで話すの苦手なんですよー」という話をしたら「慣れだよ」と簡単な答えが帰ってきた。来年はポッドキャストをやってみてもいいかもしれない。前々から話しのレッスンはしたいと思っていた。もしするならブックデザインについての話はどうだろうか。1人でやるのは厳しいので、一緒に話せる人が1人か2人いるといい。ちょっと考えておこう。月刊ということにして、毎回ゲストを呼び、良いデザインの本を教えてもらってもいいかもしれない。

気持ちの良い大人たちに会うと心がすっと軽くなる。私はこういう人たちになりたいのだと再認識させられる。また会いたいな。

2023.11.16

大変だと思われた仕事が一段落。数学の本で、最初に組版するときはルートとか累乗の表記にすごく苦労した。adobe的にはスマートなやり方は存在せず、ただ愚直にパーツを作って組んでいくしかなかった。いい勉強になる。今回はその修正だったので、その作ったパーツがズレたりしてないか、非常に気を遣う。

 

夜になってから友人Aさんと銀だこに行った。Aさんも自分も、TBSラジオ「ラランド ツキノウサギ」リスナーなのですが、ラランドの2人が銀だこを激褒めしたのをきっかけに銀だこがスポンサーにつき、あれよあれよと言う間にコラボメニューができることになったのです。

 

銀だこは吉祥寺にはないと思っていたけれど、実は南口の駅前にあり、しかもそこそこ大きい店舗だった。私もAさんも北関東出身なので「銀だこってフードコートで食べて以来ですよね〜」という話になった。銀だこ酒場なんて、都会にしかない。主役のコラボメニューは「情熱のゴルゴーンたこ焼き」というもので、白々しいサーヤをゴルゴンゾーラチーズに、腹黒いニシダをとんぶりに例えてトッピングしたらしい。個人的には、その上に乗っている糸唐辛子がアクセントになっていておいしいと感じた。完成度はめちゃくちゃ高かったと思います。

 

閉店まで粘り、それから途中まで歩いて帰った。これから「ハライチのターン」だよね! ということで帰って各々聞こうという話に。帰ってから聴いてみると、岩井が妙につやつやした話し方をして、なんだか大丈夫なのかという気持ちになった。

2023.11.15

夕方から友人とタピオカを飲んだ。初めてホットのを飲んで、意外とうまい! と思った。友人はZINEを文フリで買ってくれていて、すごく褒めてくれた。それで、大切な人に渡したいから、と言ってくれたのでもう一冊手渡すために会うことにしたのだ。友人の話を聞くと自分とも状況が似ている点があって、いろいろと話しこむことができたのが嬉しかった。自分はパートナーと「パートナーシップ」という関係を解消するという形をとったけれど、でもだからといって関係をゼロにしたいわけじゃない。1と0の間にあるものや関係ってどんな感じなんだろう、という興味がある。友人からは、NVCというメソッドや、二村ヒトシさんが行っているオープンダイアローグについて教えてもらった。2時間くらい話して出たけれど、重要なことが詰まったよい時間のように思えた。

2023.11.14

友だちのKさんとちょっと久々に会う。「井の頭公園にある動物園に行ったことがない」という話をしていたら、じゃあ行きましょうということになった。リス園があるという。リスリス。しかしながら待ち合わせに難儀して、30分くらいかかった。そもそも私が「橋の近くにいます」と言っていたのがよくなかった。井の頭公園はいろんな橋がある。

 

園内は意外と広くて、木々も多く、とてもいい場所だと思った。ここに400円で入れるのか。動物も種類がたくさんいて、その割に人が少なくて、見世物感があまりないから精神的に楽。モルモットふれあいコーナーもあった(時間的に終わっていてできなかったけれど)。

私が好きだったのはミーアキャットで、目がうるうるで、時々こちらに来てくれる。一番高いところに一匹立っていて、太陽のほうを向いている様は凛々しかった。ミーアキャット、すばらしい生きもの。それ以外にも鳥とかヤマネコとかペンギンとかニホンザルとかイノシシとか、とにかくたくさんの動物を見た。肝心のリス園「リスの小径」はお休み中で、中に入ることができなかった。フェンスの外から、一心不乱にくるみを齧るリスを見た。ネズミもいた。

 

見終えてから喫茶店に入って紅茶を飲んだ。松でいぶした紅茶。燻製を飲んでいるみたいだった。Kさんと文学フリマの振り返りをし、誕生日プレゼントをもらった。うれしい。本や「信頼」と書かれたお札みたいな作品、紅茶をもらった。あと、自分の書いたzineの感想もくれた。優しい。1人でぽつぽつ喋っているよう、とのこと。セルフケアとか、男性が弱さを吐露できるみたいなポイントが印象に残っている感じがした。一冊あると、いろんな人からいろんな感想が聞けて楽しい。お礼を言って駅前で開催。さいたま国際芸術祭に行く約束をした。

 

 

 

zineについてはこちら↓

note.com

2023.11.13

渋谷のSPBSに自分で作った本を納品しにいった。目新しいものが必ず置いてある、いつ行ってもフレッシュなお店。レジの方に本を渡し、「お店がアップした写真を宣伝用に使ってもいいですか?」と聞くと快諾してもらう。『東京ヒゴロ①』を買って店を出る。

 

文学フリマの最中からネガティブな気持ちが切り替わってくるのを感じていて、それは本当に憑き物が落ちたようだった。それで昨晩、元パートナーに会って本を渡したいとメールをすると、もう今日の早朝に「今日のこの時間なら空いている」と返事が来た。予想よりも早い返事だったが、なんだろう、躊躇する間もないくらいすぐに会っておいたほうがいいような気もしていて、それで会いに行くことにした。途中でハリッツのドーナツをおみやげに買う。部屋でぽつぽつと話した。久々に対面し、なんとなく安心するような感覚がある。旧友に出くわしたような。一方で、会っていない間の時間や感情の堆積が口を重くするというか、何を考えればいいのか分からない感覚にさせる。ひとまず謝ったり、最近あったことを話したり、エッセイを書く中で再確認した事柄について共有したりした。最初は部屋が明るかったがだんだんと日が落ちて暗くなってくる。20時から予定がある、とのことで19時前には解散した。新代田の駅まで歩いた。

 

家に帰って夕食を食べた。カレーうどんとご飯。ウインナーも茹でた。Twitterで「本を買いたい」という人がいて素直に嬉しい。paypayで払ってもらってクリックポストで送る。知人が書いてくれた感想も見つけた。本を出すといいことがいくつもある。本には大切なことを書いたから大切に売っていきたい。たくさんの人に読んでもらいたいな。