じょんするめ

これはイイムラヒロキによるブログです。

石を蹴る

学校帰りに石を蹴ったことないだろうか。
少なくとも僕はあるんだけど。
小学校、友達と下校中、ふと見つけた石を蹴った。時には「これずっと蹴れたやつ勝ちな!」と友達に宣言しながら蹴り始めた。

一つのものを蹴り続けるという行為を、ぼくは結構気に入っていた。時々車道に出そうになったり、溝に入りそうになったりしながら、コツコツと石を蹴る。あの感じ。「ささやかな」の意味を知った気がする。

でも肝心のラストを思い出せない。あの石どこ行ったんだっけ?多分家にはたどり着けなかった。記憶がない。恐らくだけど、どこかの溝に入りリタイアしたか、砂利道に入って石がわかんなくなっちゃったかのどちらかだと思う。まあ、ラストは忘れちゃう方が毎回楽しめていいとおもう。


ただ、僕は小学校六年生くらいのときに石蹴りをやめてしまった。ささやかな楽しみだったのに、やめるを余儀なくされたのだ。
というのも、一つ、怖い話を聞いたからだった。
概略を述べると、
ある少年が石を持って帰るとその日から悪いことがたくさん起こるようになり、どうやらその原因は石にあるらしいと分かった。調べてみると実はその石は元々墓石だったということがわかった。元の位置に戻して供養した結果悪いことは起こらなくなった、という話だった。
その話を聞いて怖くなった僕は、その日から一切の石を蹴ることをやめた。素直な少年なのだ。


いま僕は22歳になり石を蹴っていた頃のことを忘れていたのだけど、こないだふと思い出すようなことがあった。

向こうから幼稚園生くらいの子が、母親と歩いてきたのだ。彼は何かを蹴っていた。
僕はとっさにあの話を思い出したけれど、よくみると彼が蹴っていたのは雪玉だった。
僕は何となくにやっとして、心の中で彼に雪でよかったね、と話しかけたのだった。