茶碗と愛

恋人と半年以上暮らしてきたが、つい最近まで僕の食器は一つも無かった。普段使うコップや皿、茶碗などは全て恋人や、恋人の家族のものを使ってきた。考えなしに、ただそこにあったから、当たり前のように使ってしまっていた。自然と使っていたので、僕は恋…

寝言

朝起きると隣で寝ている恋人がなにかボソボソとつぶやいている。こちら側を向いていたから口元が動くのがよく見えた。僕は掛け布団を体全体が隠れるように掛け直してやり、それから耳を恋人の口元に近づけた。 「飯村が出てる夢を見たの」彼女の口は動いた。…

昔、家の隣に雑木林があった

僕の実家の隣には、雑木林があった。僕の実家は茨城県の水戸市というところにある。水戸は県庁所在地なのでそれなりの規模の都市ではあったが、地方都市特有のどんよりとした閉塞的な空気が街全体に漂っていた。どこにも出ていけないような、どこに行っても…

ビニール傘を忘れた後で思った

誰でも一回は傘を忘れた経験があると思う。 それは電車の中だったり、喫茶店だったり、はたまた出先の本屋だったりする。 今日みたいに1日中雨が降る日は、1日中傘を使うから、傘を忘れることはほとんどない。 危ないのは雨のち晴れの日とか、朝から雨が降…

『君の名前で僕を呼んで』から連想される断片的な事柄

今日、新宿武蔵野館で『君の名前で僕を呼んで』を観た。一番後ろの席の真ん中付近で観たので、映写室の窓から出る光を近くに感じながら鑑賞した。実に良い映画だった。何度も泣いた。個人的にはこの映画のテーマの1つは「輝かしい青春が過ぎ去ってしまい二…

トイプードルもフンをする

僕は、大学の卒業研究の発表が3/9に控えている。進捗は悪い。同期の中でぶっちぎりで悪い。1月までサボって別のことに熱中していたからだ。天使と悪魔で言えば天使、つまりは清らかな方の自分には悪いことをしたと思っている。すみませんでした。 年の瀬く…

屋上〜中学の階段まで(escape sequence)

屋上が好きという話は前に書いた。 iimuramura.hatenablog.com なんと、最近、新しく屋上を見つけたので行くようになった。 それは僕の通っている大学の屋上だ。灯台下暗しというやつで今まで一度も気づかなかった。僕の研究室がある建物の外階段を上がり、…

無題

昨日は1日休まる時がなかった気がする。 どこにいてもリラックスできなかったのだ。 寝落ちて10時半ごろに起床、午前中に配達予定の荷物を受け取るべく待機していた。12時を過ぎてもこないので、昼食にスパゲティを茹で始めた。そしたらピンポーンとチャイム…

沖縄(2日目)

あらすじ 友人2人と沖縄に来て公園で遊び、トランプをした。 朝6時までトランプで遊び、それから眠った。 10時半には起きようぜ、と話していたけれど1時間寝坊して11時半にみんな起きた。昨晩に部屋で飲むビールを買うついでに朝食を買っておいたので…

沖縄(1日目)

沖縄に来た。 18時くらいに着いた。 そこからバスで嘉数という場所まで向かった。借りてた民泊があるからだ。エアービーアンドビーで借りたのだ。それからソーキそばが食べれるところを探した。 けど、大方閉まっちゃってたので、沖縄料理を出す居酒屋に行っ…

寝付けない時の眠り方

眠れない夜を経験したことのない人は恐らくいないだろう。そして多くの人がそれをすごく不快というか、厄介だと思ってるに違いない。そして、お母さんから教わったり、ネットで調べたりして眠れるようになる術を持ってるに違いない。今回は、僕が眠れない夜…

贈り物としての本

いまは午前2時47分。 借りてる8畳のアパートにある自分の机に向かってこれを書いている。 久々に文章でも書こうかなと思ったのは、星野源が著したエッセイ「いのちの車窓から」を読んで自分もこういうの書きたいと思ったからではない。彼の文筆家として…

石を集めた

小さい頃はさまざまなものを集めていた。 瓶コーラの王冠、傷ついたパチンコ玉、校庭の砂の中のキラキラ。 とにかく興味のあるものは拾ってみた。気に入れば家に持って帰って飽きずにそれを眺めた。 中でもたくさん集めたものは、石だ。 石?と聞き返される…

屋上に登れ

屋上は好きか? 世の中の人の80%くらいはこの質問にイエスと答えるに違いない。そのくらいみんな屋上が好きだ。なぜか分からないけど。 例外になく僕も屋上が好きだ。 はっきりと覚えている中で、一番最初に屋上に登ったのは小学五年生の時。僕は児童会(生徒…

10月(金がないのでメルカリ出品)

唐突にこんなこと言うのもなんなんだけど、お金がない。 思い当たる節はいくつもある。 就活で東京に行くのに交通費がかさんだ。自炊をサボってすき家で3種のチーズ牛丼を食べていた。夏休みに2回海外旅行に行った。家計簿をつけてなかった。お金を使う計画…

日常的食べ歩きの勧め

世の中は生きづらい。 仕事は憂鬱であることが多いし、人間関係だって結構めんどうだ。 それでも、僕らは楽しく生きたいと願う。日常を少し楽しくしていきたいと。 僕が今日おすすめしたいのが「日常的食べ歩き」だ。 日常的食べ歩きとは 僕はここで日常的食…

凹みやすく生きにくい人への提案

情けない話だけど、僕はとても凹みやすい。人との間で起こる諸々のトラブルに対して無抵抗に打ちのめされちゃうのだ。それは例えば、自分の知らないとこで言われる文句・ディスだったり、上司からの怒られることだったり、あるいは第三者からの優しさのない…

断捨離最高最低最高

最近、部屋を綺麗にしたくてひたすら要らないものを捨てている。 まずはじめに、部屋の段ボールに無造作に入れられていた雑貨や小物を燃えるゴミの袋に入れた。例えば、菜箸のスペアや使ってない水筒、お弁当箱なんかだったり、あるいは福袋に入ってたダサい…

ぼくとノミとジョン

覚えている限りで、僕がノミを初めて見たのは小学生の時だったと思う。 当時ちょうど父方の祖父母が僕の住んでいた家で一緒に住むようになった時だった。 それで祖父母が田舎で飼っていた犬を連れてきたのだ。 名前は「ジョン」と言って柴犬に似た雑種のオス…

僕の見た3月11日

3月12日になってしまったけれど、あえて書こうと思う。僕が中学3年生の3月11日、6時間目の英会話の授業中だったと思う。半地下になっている教室、玄関の目の前の教室でALTの授業を受けていた。始めは、みんなただの地震だと思っていた。震度3くらいで自分に…

チャーリーとチョコレート工場のリスと僕

映画「チャーリーとチョコレート工場」を見たことはある?僕は映画は見た記憶がないのだけれど、本なら読んだことがある。原作は「チョコレート工場の秘密」という短めの小説だ。僕の母はクリスマス・プレゼントには決まって本を贈ってくれた。当時はロック…

文章群

僕が苦手なものは三つある。一つ目は不機嫌な人。二つ目は、グリーンピース。そして三つ目が、予定の調整だ。 ある日歩いていたら、上からイワシがたくさん降って来たことがある。折りたたみ傘を持っていたから、傘を逆さにさした。結果として、その日の夕飯…

ろくでもない一日の(短い)愉快な夜に

今日、目が覚めると、外が薄暗かった。 ああ、やってしまった。 時計に目をやると午後5時すぎだった。午後5時って"ごごごじ"と"ご"が3回も続くなぁとどうでもよいことを考えながら、今日やりたかったことを思い出してため息をついた。 今日は1人で街に出て、…

押し殺していた「理解されたい」

昔から、図工の成績が悪かったのを覚えている。 5なんて取れたことなくて、良くて3とか。だから、苦手意識がついた。僕は図工のセンスもないし、まったく評価されないんだ。 そうやって、何か物事に苦手意識を持ってしまって、人から評価されることを恐れる…

深く穴を掘ることの困難さ

深く穴を掘ることの困難さ 穴を掘ったことはあるだろうか。 僕は、ある。それは小学六年生のとき。 友達と秘密基地を作っていた僕たちは、突然、穴を掘ろうぜということになった。 だからスコップとか持ってきて頑張って掘った。 でも、穴って全然深くならな…

自転車

自転車 僕と自転車の歴史について記そう。 最初に自転車に乗ったのは、母の自転車のチャイルドシートだった。 プリンアラモードと一緒に自転車ごと横転したのは未だに覚えているんだから恐ろしい。 自転車に乗れるようになったのは、確か5歳か6歳くらいのと…

石を集めた

石を集めた 子供の頃、石を集めていた。 別に特に珍しい石じゃないのだけれど、僕にとってそれらはとても大切できらきらしてみえていた。 近所で拾った大きな石を拾っては割り、まだ見ぬ大発見をその内に求めた。 一見無骨な石でも内側は意外ときらきらして…

そうぞうとちしき

そうぞうとちしき 知識はなんで大事なのかなと思ったんだけど、それは想像しなくていいからだと、本を読んでるときに気づいた 全部覚えられればいいのになあ 全部考えられればいいのになあ 僕は不器用だから中途半端に覚えて中途半端に考える。 まったくこま…

2日目

2日目 2日目はアラームで7時半に起きた。今日最大のイベント、乗車は11時過ぎのため、そこまで早起きしなくてもよかったからだ。 顔を洗い、トイレに行ってから朝食へ。 朝食はビュッフェで、野菜を蒸したのとかソーセージ、サラミ、チーズ、ポテト、シ…

1日目

1日目 15:40からのフライト。成田空港までなぜか、母と妹が見送りに来てくれたので、お昼ご飯をご馳走になった。 出国手続きは意外とあっさりしており、すぐ済ませた。 僕の出国ゲートは98番。一番最後から2番目だった。この時点で少し不安を煽られる。 ま…